醒ヶ井の秋 [近江を撮る]
「明日は朝早くから紅葉を撮りに行こうとおもうんじゃが、行くか?」
「早い?何時ごろから行くん?」
「8時」
「寝さしてもらうわ」
と、いう訳で朝早くから一人で車を走らせ、米原市の醒ヶ井と言う所に行きました。
ここは以前、梅花藻を撮りに行った所です。
事前に紅葉情報もチェックしてたのですが、醒ヶ井はまだ見頃では無かったものの、紅葉撮影の練習がてら強行してまいりました。
到着すると一部色付いているものの、全体的にまだ青い状態。
とりあえず赤くなってるのを撮ってきました。
渓流沿いに色付いたもみじがポツポツと・・・
もう少し山手の方に進むと色付きも鮮やかになってきます。
見応えのあるものは少なく、見頃はまだ先のようです。
渓流が綺麗なので、紅葉に染まった水の流れというのを撮りたかったのですが、また今度という事に・・・
ありきたりな写真も撮ってきました。
苔の付いた岩に色付いたもみじの葉が・・・ってどう見ても枯れてる葉ですね・・・
ふと上を見上げると、いい感じの天井を見つけました。
まだ色付いていない葉、黄色く色付いた葉、赤く色付いた葉。
それぞれが重なり合って綺麗なグラデーションを作っていました。
真っ赤、というのも秋らしいですけど、こういう色合いは好きです。
一通り撮影をして帰途につきましたが、途中、立派なイチョウの木を見つけました。
こちらはもう黄色く染まって、木の下には一面の落ち葉。
散歩中のおばあさんと、見頃になったらまた寄せてもらいますね、等と少し会話をした。
こうした地元の人とふれあえると妙にうれしくなる。
紅葉度は今一つだったけど、朝早くから行っていい気分で車に乗り込んで、走り出した。
ん?
ん?
何や?この臭い・・・
く っ さ ーーーーーーーー!!!
さっきまでこんな臭いしてなかったのに、一体なんなんや!
しかもこの臭い・・・・・・・・明らかにウ●コやし・・・
そっと足元を見ると、靴にイチョウの葉が数枚くっついていた。
葉と靴の間には確かに半固形物が付着しているのがわかった。
ウンコ踏みました。
車を降り、アスファルトの路面に靴をゴシゴシと擦り付ける。
大方は取れたみたいなので、車に乗り込み発進。
・・・・ふぐぅ・・・やっぱり臭い・・・・・・・・・
どうする?家まで耐えられるか?
いや、無理!
車の窓を全開にした。
さっぶーーーーーー!!!!!
11月ともなると、外の空気はさすがに冷え込んでいる。しかもまだ9時。寒いはずだ。
しかし窓を開けた事で臭さは気にならなくなった。
臭い・・・寒い・・・どっちがいい?
まさか今日、悪臭中毒死か凍死かの選択をする事になろうとは夢にも思わなかった。
凍死を選択した。
エアコンを最高温度まで上げて窓全開!
信号待ちになると悪臭中毒になりそうになったが、何とか家に到着。
すぐに水で悪臭の元を洗い流し、命を懸けた紅葉撮影は幕を閉じた。
水って偉大だなぁ・・・