霊峰 伊吹山② [近江を撮る]
前回のあらすじ
料理対決で中華飯店店主に破れ、失意のどん底を味わったイワノビッチの前に史上最強ドッグブリーダーを名乗る玄幽斎が現れ・・・
山頂付近ともなると登山道があるとは言え、岩が剥きだしの状態の道が続いて疲れた体に更に鞭を入れなければなりません。
腰を押さえつつ、遂に頂上に到達です。
その頂上にあるものは・・・
フーアーユー?
「ボク、日本武尊でーす。あ、にほんぶそんって読んじゃ駄目だよ。ヤマトタケルノミコトって読んでね」
日本書紀に出てくる日本初のヒーローである彼が何故ここに・・・?
なんでもこの地方に出た悪い奴を退治する際、負った傷を伊吹山の薬草で癒したという伝説が残ってるそうです。
近くの醒ヶ井という所の名水「居醒の清水」でも傷を癒した、という伝説が残ってるですぅ~
賽銭箱が存在感たっぷりに置いてありましたが、当然入れてません。
しかしまぁ、山頂ともなると吹く風が爽やかです。もう少し遅い季節だと寒いくらいじゃないでしょうか。夏でも長袖シャツを持ってくる事をお薦めします。
山の上から眺める景色は、嫌な事を全部忘れさせてくれます。
青い空、白い雲、緑豊な山々、そして空気が旨い!
東西南北、どこを見てもいい景色。
濃尾平野(岐阜側)をみると、かなたにそびえるビル群。名古屋まで見えてしまいます。
そして西に目をやると、琵琶湖が広がる大パノラマ。
自分の住んでる所を俯瞰視点で探すなんて状況、そう無いでしょ。
こうして見ると開発がもの凄いスピードで進んでる印象を持ってたけど、まだまだ田んぼが多くて、まだまだ田舎である事に安心感を抱きました。
大きく広がる湖、緑の大地、果てしなく続く空。これ以上、何が必要?
戦国時代の城って山の上に建てられてたりするけど、天守から見るとこんな感じの眺めだったのかなぁ。
「下々の者達よ・・・働け!」と言ってしまいそうだがや。
腹も減ったので山頂のお店でソバを食べる。
意外に知られてないのが、伊吹山は蕎麦の発祥地だという事です。
なんか蕎麦って言うと信州っぽい感じがしますけどね。
後、伊吹山の有名な所は「もぐさ」ですね。お灸の「もぐさ」です。
百人一首でも詠われています。
かくとだに えやは伊吹のさしもぐさ さしも知らじな萌ゆる思ひを
もぐさに限らず薬草が豊富な為に、豊臣秀吉がこの山を保護するように言ったとか・・・
でも、お灸を販売している会社は確かにありますが、もぐさを生産、お灸に加工している所を知りません。有名ではあっても、実際には栽培されていないのかもしれません。
さて、景色を堪能した後は下山です。・・・と言っても100メーター程下った駐車場までですが・・・
今回は急勾配な20分コースで下りる事にしました。
が・・・・かなり急勾配!階段状に整備されているとはいえ、次第に膝が笑い始めます。
うぅ・・・俺の膝、爆笑しちゃってます。もうダメ・・・・・・・
7月始め頃に来ると花が咲き乱れているようで、ちょっと遅かった感がありましたが、なかなかいい物を見ることが出来て良かったと思います。
来年も登ろう!と心に誓う俺であった。もちろん車で!
ちょっと気になった事が!!
非常に多くの人が来ていたのですが、サンダルで登ってる人や信じられない事にヒールを履いて登ってる人もいました。
足がどうなろうが俺には関係ありませんが、ここまで日本人は常識が無くなってしまったのか・・・と寂しい気分になりましたね。
また来年・・・