ブックレビュー 『蜜蜂のデザート』 [読書の時間]

明けましておめでとうございます。


今年もアフォォな記事を目指し、頑張ります。


 


さて、ブックレビューですが本屋で何か「面白そうな本は・・・」と物色していたら、この可愛らしい表紙に出会いました。


そう、購入動機は表紙です。


 


 


内容はミステリーです。優雅なイメージを感じる職業、パティシェ(洋菓子職人)。


しかし時代の流れに敏感でいなければ生き残る事はできず、厳しい世界です。そんな世界に生きるパティシェが引き起こす食中毒事件にレストランシェフの主人公が巻き込まれ、真相を追う。というストーリー。


 


最初に言っちゃいますが、面白かったです。


なんと言ってもスイーツの描写が凄く、頭の中で思い描くと涎が出てきそうになります。こんなに美味しそうな小説は他にないんじゃないか?と思う程です。


色んなスイーツにまつわる裏話も添えられていて、スイーツに興味がある人は間違いなく楽しめる内容だと思います。自分自身、過去にパティシェとして働いていた事もあり、楽しく読めました。


ミステリー部分も練り込まれていて、最後のほうは一気読みでしたが、犯人は途中でわかっちゃった感があったのでちょっと残念でした・・・


 


 


食中毒が事件の鍵を握っており、食の安全に対する意識の低下を筆者は嘆いています。


 


消費期限の改ざん、産地の偽装、材料の使いまわし・・・


 


人の口に入る物は時として人を幸福にし、時に苦しめる。最悪の場合、死に至らしめる事も。


どれだけの食に関する職業の人がこの事を自覚しているか。


原料を作る人から加工する人まで、全ての食に関わる人は甘い蜜と毒針を持っている。


その人の気持ち一つで、蜜のはずが毒針を提供する事もあり得るのだ。


怖い世の中である・・・


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